傾斜するメガ・シティ 〜ジャカルタ絶賛沈下中 1〜

齢50を過ぎて初のインドネシア上陸。とりまジャカルタ、ゴンダンディアを中心に遊ぶことに。チョイスやいかに…
アジアローカル旅

ASEAN漫遊(移住先探し)第2弾

ASEAN諸国はこれまでマレーシア→ベトナム→タイ→カンボジアをダラダラ見てきたが、ついに本丸、大国インドネシアに初上陸。
とはいえコレでもまだ5カ国。あとは、ラオス・ミャンマー・フィリピン・ブルネイ…あ、シンガポールの5カ国。東南アジア広いな〜。

ジャカルタは言わずと知れたインドネシアの首都。ASEAN最大のメガ・シティ。人口約1100万人。

ゴンダンディア駅周辺。高層ビルと高級住宅街。PM2.5のせいでより不思議な距離感の写真

50代日本人、インドネシア童貞

本当に右も左も分からない初めての国でだいぶ鈍った“野生の旅カン”を必死に発揮し、ゴンダンディアというKRLコミューターライン駅周辺に拠点を置いてみた。

インドネシア通の先輩方、どうでしょうかこのチョイス。

どこに行くにも出やすく、ハイソめな住宅街が周囲を取り巻いているのでそこまで緊張しながら過ごさずともすむ環境。スラムと高級住宅街が混在する都市では拠点のチョイスこそ重要かと。

金曜礼拝。物凄い数のムスリムがこの、対して大きくないモスク内外(道にも)にひしめき合っていた

つい異邦人ブリっ子

この日は金曜礼拝。食い物の臭いと轟音アザーンに誘われて見に行ってみたらゴンダンディア駅前の「カット・メウティア・モスク」は礼拝の真っ最中。
歩道はぎっしりそれっぽいスークが立ち並び、東南アジアなのにスッカリ“久保田早紀れる”ジャカルタ。

「ホントにあった!」

ムスリムでもなきゃ全く土地に関係もない東アジアの観光客もなぜかテンション上がる。

マレーシアでの教訓があったので、町ブラしたいけどとりあえず駅で「交通カード」を買うのが先。
こちらの交通カードは若干見覚えのあるゆるキャラがあしらわれた透明のカワイイやつ。「Time for Adventure」だそうだ。電車に乗るのがすでに冒険って…

フツーに電車に乗るだけでもう「冒険の時間」とはどゆこと…

う〜ん、ジャカルタ…

まだまだこれからなんだろうけど、どうしていくつもりなのだろうインドネシア政府は。
川沿いと線路沿いがスコッター・スラム化するのは途上国あるあるだが、どこか発展の参考にできる国はあるのだろうか。

う〜ん、駅ばっかり綺麗でキャッシュレスばかり進まれても…
この通りの反対側なんて目も当てられない光景

日本も昭和50年代を過ぎてからようよう経済発展とともに街が綺麗になっていった印象だが、まずこんなに人口過密じゃなかったし、こんな「リープフロッグ現象」もなかったし。

かえすがえすも我が国は全然参考にならない発展の仕方をしてきちゃったな、と。
鉄道は一応、日本のガラパゴス電車の払い下げが走り回っているとはいえ、老朽化の問題があっという間にやってくるだろう。

スラムで垂れ流しなのに全員スマホ、みたいなリープフロッグの歪みを体感できるメガ・シティ

リープフロッグ直撃国

社会インフラの整備の方がIT化より遅れていても、「そのIT化で雇用・生活水準を引き上げて結果、経済発展を促進してインフラが整っていく」なんてココ見る限りあり得ないと思うんだけど。

ポイ捨て、垂れ流しをしながらスマホとキャッシュレス、みたいなアンバランス。

国土自体が文字通り沈んでいるらしいし、あんまり長い目で見てもいられない気がするジャカルタ。

駅裏が凄い。途上国あるあるだが、飯を食うところは(質を問わなきゃ)町中溢れかえっている

さて明日は、その深刻な「地盤沈下(比喩じゃない方のヤツ」を確かめに行くとしようか(もうちょっと楽しいとこ観光しろよ)。

◉野磁馬